日本調剤のM&A

この国における調剤薬局のあり方を見ていると、ここ最近はより競争が激化してきた印象があるでしょう。
大手チェーンの調剤薬局と小規模な事業展開を行っている調剤薬局とでは様々な面において大きな差が生まれつつあります。
実際に誰もが名前を知るような大手チェーンが多数の店舗を次々と出店しており、それぞれの地域に満遍なく影響力を拡大させています。
その傾向は単なる店舗拡大以外の部分にも見られ、本格的なM&Aに乗り出している企業も少なくありません。

例えば日本調剤はM&Aにより日本最初の調剤薬局として知られる水野薬局を買収しており、単なる店舗数の増加だけでなくこれまでに水野薬局が蓄積してきた経営ノウハウやブランド力を最大限活かすことができるでしょう。
水野薬局を買収したのが2016年秋ですが、結果的に子会社化することになるので、日本調剤はこれまで以上の規模を誇るに至ります。

この水野薬局は日本の調剤薬局の草分け的存在で、100年以上の歴史の中で医薬品に関する知識や積極的なIT活用、経営ノウハウを磨いてきました。
そういった様々なものをM&Aで得ることにより、より安定的な経営を可能にし、事業拡大が期待できます。

調剤薬局の利便性により、ここ数年大手調剤薬局チェーンの店舗数拡大の動きはとどまるところを知りません。

M&Aの動きが加速している理由は大手調剤薬局の規模拡大だけではありません。
単純に経営難による買収もあれば、経営者の高齢化や後継者が不足していることに起因したM&Aもあり、調剤薬局の経営の難しさが浮き彫りになっています。
新たな地域を巻き込んだ調剤薬局の果たすべき役割を考えると、大手チェーンの強みを改めて実感できるのではないでしょうか。

日本調剤の店舗数は2017年2月時点で550を超えています。
連結従業員も約4000名となっており、日本調剤が掲げている医薬分業という企業理念を達成するために店舗数の拡大やM&Aによるノウハウ吸収などによって他の大手調剤薬局チェーンに負けないくらいの成長を遂げています。
M&Aで取得した店舗の一店舗当たりの調剤売上高は4億以上であることからもわかるように、単なる店舗数増加のためではなく質を重視したM&Aを行っています。
調剤薬局大手がしのぎを削っている状況の中で店舗数を増やすことはとても大事なことです。
地道に1店舗ずつ増やすことも有効で重要なことですが、他社を買収することにより一気に店舗を増やせますし、それに付随する様々なものを同時に得ることができます。
日本調剤は水野薬局をM&Aにて買収しましたが、店舗数の増加以上に、水野薬局が有している経営ノウハウを手に入れられたのは大きな成果ではないでしょうか。

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